コンビニの書籍棚に月刊マガジンが置いてあった。
ギターを抱えた少年が表紙のその絵柄は、どこかで見た覚えがあった。
月刊マガジンとギターの少年の組み合わせは、すぐに「BECK」を思い出した。
気にはなったが雑誌を手にすることはなかった。
絵柄が「BECK」の作家のハロルド作石氏のものとは違って見えたからだ。
「BECK」の連載開始は１９９９年でもう半世紀前も前の作品だ。
読者の記憶が薄れたあたりに、編集者が過去に流行った作品の模倣を連載し始めたのかと思ってしまった。しかし、違っていた。「The BAND」はハロルド作石氏の作品、新連載だ。
ハロルド作石氏の作品が好きだ。
「BECK」の後からは、「７人のシェイクスピア」、「7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT」、「RiN」、「ゴリラーマン４０」を執筆している。
「BECK」の後からの作品は、模索しているなぁと感じていた。
「ゴリラーマン」を知っているだけに、高校生の不良物とシェイクスピアの距離感が凄いと思っていたが、「７人のシェイクスピア」や「RiN」は本当に面白いと思う。
「ゴリラーマン」の時代から読んでいるのだが、画風が今も変わっていて、女の子がとびきり可愛く描かれている。「RiN」のヒロイン本多明日奈や「７人のシェイクスピア」のリーは、男子の理想の少女像が描かれていると思える。
そこでこの「The BAND」だ。
少年少女のバンドの物語だが、登場する女の子がかわいい。
「BECK」から現代までにリアルなガールズバンドが何組も登場して来たが、その少女達のかわいさが踏襲されている。
音楽よりもつい女の子たちに目が行ってしまったが、そんな魅力的な女の子を描けるのも作者の凄さだと思う。
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ともかくも楽しみにしたい作品です。
