話題の「暗殺」感想

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『暗殺』(著:柴田哲孝)を読みました。話題の本ですね。
「国内小説」ランキング 2024.6月期の第3位に入ってます。

ユーチューブを観ていてある動画で紹介されていたので、興味を引き購入しました。
本の厚みの割には読みやすいでしょうか。それほど時間もかけずに読み終わりました。

実際に起こった元首相暗殺事件を題材にして、あくまでフィクションというていで書かれています。
物語の中の登場人物や団体も実名では登場しませんが、そのほとんどを現実の団体や人物と結びつけることが出来ます。

現実の事件においての容疑者を私たちは報道において知っている訳で、その発生から収まり方まで経過を見ています。
とても大きな事件だったはずだが、なんだかあっさりと肩がついた。
自分としてはそんな感想を持っていました。
そしてまた自分の生活へと戻り、事件のことは忘れて行きます。

この本ではそんな事件を風化させないようになのか、疑念が残る事件だったからなのか、はじまりから終わりまでを詳細に書かれています。(事実では無くあくまで推論なのでしょうが)

この本に書かれていることが事実だとしたら、本当にショッキングなはずで、日本がひっくり返るくらいの内容なはずです。しかしあくまでフィクションとうたっていますので、受け取り方は読み手次第ですよ、となる訳です。

自分の感想としても物語としては、特別に面白いと思える物ではありませんでしたが、その背景や書いている思惑が感じられるとこの本に価値を感じます。

ただこの本を読んで思えることは、日本の政治には、表に出てこないような様々な組織が関わっているのだということです。

政治(権力)という物は当たり前のようにきれいごとではいかないのでしょうし、すり寄って来る者や関わってくる者がたくさんいるのでしょう。
そんな表立ってこない社会の構図を知るには、この本はうってつけではないでしょうか。

Amazon:『暗殺』